Jupyter Interface for NanoLabo

JupyterLabは、ブラウザベースのPython実行環境です。Jupyter Interface for NanoLaboを使うことで、Atomic Simulation Environment(ASE)とNanoLaboの間で原子構造を相互にやり取りし、JupyterLab上で原子構造を扱うことができます。

注釈

本機能を利用するには、NanoLabo本体とは別にオプションのライセンスが必要です。

設定

画面左上のアイコン mainmenuicon から Properties ‣ Jupyter Lab を開き、設定を行います。

  • URL

  • Token

    JupyterLabに接続するためのURL(例: http://localhost:8888/lab )とtokenを設定します。

  • Uploading Path

    NanoLaboからJupyterLabに原子構造をアップロードする際の設定です。JupyterLabのルートディレクトリに対する相対パスを指定してください。

  • Uploading File Type

    原子座標の固定/可動の情報を含めてアップロードしたい場合は .POSCAR 形式を指定してください。

  • Using NGLView

    ファイルをインポートする際のコードに、NGLViewを使って原子構造を可視化するコードを追加します。

設定が終わったら、画面右上のPythonアイコン pythonicon をクリックして、JupyterLabの画面が表示されることを確認してください。

NanoLabo → JupyterLab

プロジェクトの原子構造をJupyterLabにインポートするには、左下のメニュー projectmenuicon から Jupyter Lab をクリックします。

原子構造ファイルがJupyterLabにアップロードされるとともに、JupyterLabのタブが開いて、原子構造をインポートするためのPythonコードが表示されます。表示されたコードをコピーし、JupyterLab上で実行することで、ASEのAtomsオブジェクトが作成されます。

../_images/jupyter_import.svg

ヒント

NGLViewは pip コマンドでインストールできます。

$ pip install nglview

NGLViewによる可視化を実行しようとした時に

AttributeError: 'super' object has no attribute '_ipython_display_'

というエラーが表示される場合、 ipywidgets のバージョンを指定することで改善する場合があります。

$ pip install 'ipywidgets>=7.6.0,<8'

プロジェクトメニューから以外にも、原子構造ビューワーやプロジェクトアイコンの右クリックメニューからJupyterLabにインポートすることができます。

../_images/jupyter_context.svg

ヒント

例えば、分子描画機能を使って分子を作成した後、原子構造ビューワーの右クリックメニューからすぐにJupyterLabにアップロードすることができます。

JupyterLab → NanoLabo

JupyterLab上で原子構造をファイルに出力します。ファイル形式はNanoLaboが対応しているものにしてください。 .POSCAR 形式で保存する例を示します。

from ase.io import write
write('export.POSCAR', myAtoms)

ファイルブラウザ上でファイルの右クリックメニューから Download をクリックすると、ファイルがNanoLaboにダウンロードされ、プレビューのダイアログが表示されます。 Open をクリックするとプロジェクトとして開きます。

../_images/jupyter_export.svg